前回は北海道の山前編として旭岳に登った様子を書きました。
その様子はこちら
今回は後編ということで北海道二座目のトムラウシ山について書いていきます。
9/13日に登ってきました。事前の予報でも天気が良さそうだったので狙いを定めてこの日にしました。

旭岳の南側に位置していて標高2,141mの山です。別名カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)とも言われています。
今からちょうど10年前の2009年7月に遭難事故が起きて8人の方が亡くなられました。
以前テレビでも取り上げていたのでご存じの方も居ると思います。
夏でも低体温症で死亡することもある気象条件が厳しい山でもあります。
登山ルートは旭岳からの縦走路や天人峡からのルートがありますがどちらも日帰りはできません。
日帰りルートはトムラウシ温泉登山口と短縮登山口の2つになりますが、短縮登山口でもコースタイムは約9時間と長い行程になります。
また登山口へのアクセスも麓の新得町から車で1時間以上は掛かるので登山口に前乗りする方が多いです。
今回私は前日に温泉登山口にて車中泊をしました。
温泉登山口は東大雪荘の目の前にあるのでお風呂にも入れますしトイレも完備されているのでこちらの方がオススメです。
短縮登山口はここからさらに8kmほど上にあります。駐車場にはバイオトイレがあるだけなので下の温泉登山口に泊まり朝一に移動してきた方が良いと思います。
東大雪荘ではトムラウシ山の登山情報や携帯トイレの販売、バッチの販売もありますので前日にも立ち寄るのをオススメします。
次の日は朝4時30分に起床して登山口に向かいました。登山口にはすでに10台ほど車が停まっていました。
登山開始は5時30分になりました。朝は冷え込んで気温は5度でした。長丁場になるのでゆっくりと歩みを進めます。
最初は樹林の中を進んでいきます。
温泉登山口との分岐地点までは約15分くらいです。
その後一時間ほどでカムイ天井に着きます。

尾根を登っていく感じです。ここら辺からぬかるみが酷くなるのでゲイターを付けたほうがいいです。それほど急な箇所も無いので結構楽です。
遠くに山頂も見えました。
ある程度歩くとコマドリ沢まで一気に下ります。せっかく稼いだ標高がまた戻ります。
往路はそこまできつくなかったですが復路のここの登り返しは結構辛かったです。
コマドリ沢まで下りると沢筋を登ります。残雪期はここでの道迷いが多いようですが、無積雪期はルートは明瞭なので心配いりません。
コマドリ沢上部は大きな岩がゴロゴロしています。
そしてこの辺りでナキウサギの声が頻繁に聞こえます。がしかし、ナキウサギの姿を見ることは出来ませんでした。ナキウサギの鳴き方は鳥のようでした。
そして登りきると前トム平です。所謂小ピークですね。
そして道は岩がゴロゴロしているところを歩いていきます。


例えるならテトラポットみたいに大きな岩なので落とし物などは要注意です。
ここからトムラウシ公園までは岩地帯が続きます。ポールは使わずに四肢を使って登った方がいいです。
岩を少し下るといよいよトムラウシ公園です。

一気に開けて植生も豊かで万年雪もあり本当にきれいな景色が広がっていました。
この景色を見れば疲れが少しだけ飛びます。山頂は目の前にありますがここから2時間くらいは掛かります。
しばし写真撮影をして再び歩き始めます。
イメージ的には巻いて裏から登るような感じです。
南沼付近は日本庭園とも呼ばれるくらい植生が豊かで荒々しい旭岳とは対照的です。
最後は岩稜地帯の急登になります。
時刻は10時前ですがもう下山してくる人達がいます。かなりはやいですね。
やっと山頂に着いたのは10時30分で登りはじめから5時間後でした。
山頂には先行者が6人ほどいました。この日は驚くほどの晴天なので皆さんゆっくりしていました。
山頂からの景色をどうぞ!!



まさにパノラマです。青空に緑の山々が映えます。
すごくいい日に登れたなと幸せな気持ちになりました。
山頂でも1枚羽織れば快適に居られるくらい天気が良かったです。
腹ごしらえをして下山します。
お昼を過ぎたあたりから少しずつ雲行きが怪しくなったので本当にベストなタイミングで登れたと思います。
下り途中は地元の方と話しながら歩きました。
カムエクや十勝岳の話を教えてもらいながらだったので結構時間が経つのが早く感じました。
途中ナキウサギを探していたら偶然目の前にシマリスが現れました。
全然に逃げずに木の実を頬張っていてとても可愛かったです。


飼育したくなるほど愛らしい見た目です。
コマドリ沢の下部で別れて一人になりましたがここからが長く感じました
先述の通り登り返しが辛く、歩いても歩いても長く感じました。
足も痛くなってきてペースも落ちなかなか進まずに過酷でした。
駐車場に戻ってきたときはホッとしました。
一人で黙々と歩いていると時間の流れが遅いですね。
時刻は15時30分でした。
片付けを済ませて東大雪荘で汗を流して終了となりました。
トムラウシ山は行程も長く大変でしたが天候にも恵まれいい景色を堪能出来たので本当に良かったです。
またあの景色は見たいですが大変さがわかったのでなかなかまた登りたいとは言えません笑
気軽に登れるような山では無いので天候に恵まれたのは日ごろの行いが良いからと信じたいです。
これにて北海道の山編は終わりとなります。
引き続き福島の山を中心に記事を書くのでよろしくお願いします。